較差(読み)カクサ

デジタル大辞泉 「較差」の意味・読み・例文・類語

かく‐さ【較差】

《「こうさ」の慣用読み
二つ以上の事物を数量的に比較したときの差。最大最小との差。
ある期間内の最高気温最低気温との差。「にち較差
[類語]格差落差雲泥の差

こう‐さ〔カウ‐〕【較差】

かくさ(較差)」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「較差」の意味・読み・例文・類語

こう‐さカウ‥【較差】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 一定の期間内での観測値の最高と最低との差。最高気温と最低気温の差をさすことが多く、期間が一日の場合を日較差一年の場合を年較差という。
  3. かくさ(較差)
    1. [初出の実例]「かれらは羅針盤で方角を知り、遠い岬の山々を見比べて、その較差(カウサ)で舟の位置を知った」(出典潮騒(1954)〈三島由紀夫〉二)

かく‐さ【較差】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「こうさ」の慣用読み ) 二つ以上の物事を比較した時のその差。ひらき。「較差是正」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「較差」の意味・わかりやすい解説

較差(かくさ)
かくさ

最高気温と最低気温の差。一般には気温に限らず最大値と最小値の差をいう。1日の最高気温と最低気温の差を日較差(にちかくさ)という。気温の日較差は気温の1日中の変化の特徴をもっともよく表す。多くの調査によると、気温の日較差にもっとも影響のあるのは雲量である。たとえば快晴の日の日較差が10℃あったとすると、曇天の日には約3分の1の3℃になる。日較差は海岸では小さく、内陸では大きい。たとえば千葉県の銚子(ちょうし)では6℃(日較差の1年間の平均)、群馬県の前橋では10℃である。また砂漠のような砂地では大きく、草地では少ない。日較差は山頂または高空では小さい。2000メートルの高空では気温の日較差はほとんどない。また、1年間の気温の最高値と最低値との差を年較差という。

[大田正次]


較差(こうさ)
こうさ

気象学上の用語。最高気温と最低気温との差のことで、正しくは較差(かくさ)という。日較差(にちこうさ)、年較差などの言い方で用いられる。

[大田正次]

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