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電力ケーブル でんりょくケーブルpower cable

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

電力ケーブル
でんりょくケーブル
power cable

電力用のケーブルにはゴム,プラスチック,紙巻の3つがある。紙巻ケーブルは,電線用の特製の絶縁紙をまず所定のパットに巻きつけたうえ,高速紙巻機でケーブル導体に巻きつける。多芯ケーブルであれば,これをより合せてから,真空,乾燥,浸油して被鉛をする。こうしたタイプをベルト型ケーブルと呼んでいる。また多芯ケーブルで紙絶縁したあと,乾燥,油浸,被鉛したコアをより合せ,ジュート鎧装または被鉛したケーブルを SL型ケーブルといっている。なお,ベルト型はおもに 600V~15kV,SL型は 10~30kVまでに用いられる。ほかにOFケーブルがあり,66kV以上の高圧用に用いられる。また,地中,海底などでは外装ケーブルが,地上では架空ケーブルが用いられ,これらはいずれも鉛被ケーブルとして用いられる。最近では,大電力輸送用に液体窒素を用いる極低温ケーブルも考えられている。

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百科事典マイペディアの解説

電力ケーブル【でんりょくケーブル】

ケーブル

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世界大百科事典 第2版の解説

でんりょくケーブル【電力ケーブル power cable】

強電流電気を伝送するための電気導体。日本の電気設備の使用電圧は通産省令の〈電気設備技術基準〉により下記のように区分されている。(1)低圧 直流750V以下,交流600V以下。(2)高圧 直流,交流とも(1)を超え7000V以下。(3)特別高圧 7000Vを超えるもの。実用上は超高圧と呼ばれる275~525kVまでの電気設備が使用されており,超々高圧と呼ばれる1000kV級の建設が始まる気運にある。 電力ケーブルの歴史的発達については,19世紀の初期,鉱山動力および電灯照明用などに天然ゴムを絶縁体に利用したものと,ジュート,紙などに木タールアスファルトパラフィンなどの混和物である高粘度絶縁コンパウンドを含浸した絶縁体をもつ2種類に大別される高圧ケーブルが出現した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

電力ケーブル
でんりょくけーぶる
power cable

市街地や工場地帯などで地中に埋設して電力輸送に使用されるケーブル。OFケーブル(油入りケーブルoil filled cable)とCVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)が代表的なものである。[佐久間照夫・大木義路]

OFケーブル

1917年イタリアのピリレ社のエマヌエリLuigi Emanueli(1883―1959)が考案した。日本では1930年(昭和5)から製造されている。世界各国で主として60キロボルト以上の電力ケーブルに広く使用され、500キロボルト用のものもある。世界最高電圧は直流では800キロボルトで、カナダに住友電気工業が納入している。また、交流では500キロボルトが最高電圧である。
 構造は、導体の中心に油通路を設けた単心ケーブルと、撚(よ)り合わせ間隙(かんげき)を油通路とした三心ケーブルとがあり、軟銅撚り線の導体に絶縁紙を巻き、乾燥、浸油、鉛あるいはアルミ被覆および防食を行う。絶縁油はケーブル長さ方向の流動を容易にするために低粘度の油を脱ガス精製したものを用い、絶縁体中にボイド(空隙(くうげき))が生じ劣化することを防ぐため、ケーブル内の油圧を外温や負荷にかかわらずいつも大気圧以上に保つ装置に連結されている。
 現在、OFケーブルは半合成紙等の適用による低損失化が進められている。また、OFケーブルの技術を生かした超電導ケーブル等の開発も進められている。この超電導ケーブルについては、実証線路への適用も行われている。[佐久間照夫・大木義路]

CVケーブル

低密度ポリエチレンの分子構造を立体網目状に架橋させた架橋ポリエチレン(cross-linked polyethylene、略語はXLPE)を絶縁体に用いて、耐熱性を向上させたケーブル。シース(被覆)には、ポリ塩化ビニルが用いられる。CVのCは架橋cross、Vはビニルvinylの英語の頭文字からきている。主として、600ボルト~500キロボルトに用いられ、とくに66キロボルト級の新設線路のほとんどを占めている。なお、英語表記としてはXLPE cableが一般的である。[佐久間照夫・大木義路]

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