電気椅子(読み)デンキイス

デジタル大辞泉 「電気椅子」の意味・読み・例文・類語

でんき‐いす【電気椅子】

死刑の執行に用いられる、高圧電流を通すようにした椅子米国一部の州で使用

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精選版 日本国語大辞典 「電気椅子」の意味・読み・例文・類語

でんき‐いす【電気椅子】

  1. 〘 名詞 〙 死刑の執行に用いられる、高圧電流を通すようにした椅子。アメリカ合衆国の一部の州で使用される。〔新語新知識(1934)〕
    1. [初出の実例]「殺人罪の汚名を着せられて、電気椅子に送られて」(出典:二つの町(1946)〈荒正人〉)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「電気椅子」の意味・わかりやすい解説

電気椅子
でんきいす

電気死刑を行う刑具としての椅子。受刑者を座らせてベルトで身体をこれに固定し、頭部にヘルメット型の電極、足の一方にすね当て型の電極を取り付け、隣室スイッチで高圧電流を流す。執行所要時間は2分。その最初中間と最後の数秒間の電圧は2000ボルト、その間合いは500ボルトに下げるという。体温は全体として80℃近くまで上昇し、脳の温度はほぼ水の沸点に達する。最初の電撃で瞬間的に感覚が失われるので、受刑者に苦痛はないとされている。残虐な印象を回避しうる死刑執行方法をくふうする過程で、1888年、アメリカのニューヨーク州がこれを採用し、1890年、同州のオーバーン刑務所において初めて使用された。現在、アメリカの数州がこの刑具を用いる。

[須々木主一]

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百科事典マイペディア 「電気椅子」の意味・わかりやすい解説

電気椅子【でんきいす】

死刑執行方法の一種である電気殺に使用される刑具。受刑者を椅子にすわらせてベルトで緊縛し,頭部にヘルメット状の金具,足のすねにすねあて状の金具をつけて電流を流す。19世紀末に米国で初めて使用,現在でも若干の州で用いられている。

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世界大百科事典(旧版)内の電気椅子の言及

【刑具】より

…生命刑(死刑)については,刀剣,槍銃,絞縄と絞首台,磔柱,火刑柱など各国に普遍的であった。近代の死刑具としてことに名高いものに,フランスのギロチン(1981廃止),アメリカの電気いすがある。身体刑の刑具は,刀剣類のほか烙印(らくいん),入墨具など肉体をそこなわしめるものと,鞭や棍棒など打撃によって痛苦を与えるものとに分けられる。…

※「電気椅子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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