aragonite
化学組成CaCO3の鉱物。アラゴナイトとも。直方晶系,空間群Pmcn,格子定数a0.4961nm, b0.7967, c0.5740, 単位格子中4分子含む。方解石・ファーテライトと多形。方解石の高圧相。あられ石型構造は炭酸カルシウムの多形中で比較的大きな陽イオン(Pb・Ba・Srなど)を含むものに現れる。晶癖は針状・柱状・板状,球状・鍾乳状・腎臓状・サンゴ状・繊維状の集合体。{110}の双晶面で接触双晶あるいは貫入双晶をつくる。擬六方の外形を示すこともある。劈開は{010}に明瞭。硬度3.5~4,比重2.929。無色~白色,稀に空色。屈折率α1.530, β1.681, γ1.685,2V(-)18°05′, 光分散r<v弱。空気中で400℃以上の加熱により方解石に相転移する。方解石との簡便な判別法にマイゲン反応がある。温泉華・鍾乳石や魚卵状の海底堆積物など低温の地表面近くに産出。苦鉄質火成岩中の岩脈にドロマイト・方解石などと,シシリー海成堆積物中に天青石と共生して産出。バクテリア・藻類・有孔虫・サンゴ・軟体動物などに関係した生体鉱物の主要構成鉱物の一つで,特に二枚貝の真珠層や巻貝に多く,化石としても産出する。真珠の大部分をつくる。原産地のスペインAragon地方にちなんで命名。
執筆者:吉井 守正・寒河江 登志朗
参照項目:生体鉱物

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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