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非常上告 ひじょうじょうこく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

非常上告
ひじょうじょうこく

すでに確定した刑事事件の判決について,その事件の審判が法令に違反していたことが判明した場合に認められる是正のための手続 (刑事訴訟法 454~460) 。上告が未確定の判決に対する不服申立ての手段であるのに対し,非常上告は判決確定後の救済手段である。その申立ては,検事総長から最高裁判所に対して行われる。再審とは異なり,被告人であった者には申立権はなく,また事実認定の誤りは申立ての理由とならない。非常上告の判決は,原判決が法令に違反し,被告人のために不利益であるために破棄された場合を除いて,被告人に効力を及ぼさない (459条) 。したがって,この制度の目的は,誤判の救済よりも法令の解釈の統一をはかることにあると説く学説が多い。

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デジタル大辞泉の解説

ひじょう‐じょうこく〔ヒジヤウジヤウコク〕【非常上告】

刑事訴訟で、判決が確定したのち、その事件の審判が法令に違反したことを理由として、検事総長最高裁判所に対して申し立てる手続き。

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百科事典マイペディアの解説

非常上告【ひじょうじょうこく】

刑事訴訟法上,判決が確定した後に,事件の審判の法令違反を理由として許される非常救済手続(刑事訴訟法454条以下)。法令解釈の統一を目的とし,検事総長が最高裁判所に違反部分の破棄を求めるもの。
→関連項目上告

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世界大百科事典 第2版の解説

ひじょうじょうこく【非常上告】

刑事訴訟の判決が確定した後,その事件の審判が法令に違反していたことが判明したときに,その是正のために行われる申立てのこと。確定判決を対象とする点で,上訴一種たる上告とは異なり,再審と並ぶ非常救済手続の一種とされる。沿革的には,フランス法における,法律の利益のための破棄申立ての制度が,日本法に採り入れられたものであり,法令解釈の統一を図ることを主たる目的とする。非常上告の申立権者は,検事総長のみであり,つねに,最高裁判所に申し立てなければならない(刑事訴訟法454条)。

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大辞林 第三版の解説

ひじょうじょうこく【非常上告】

刑事訴訟で、判決確定後に審判の法令違反を理由として、検事総長が最高裁判所に申し立てる手続き。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

非常上告
ひじょうじょうこく

刑事訴訟法上、法令違反を理由として、確定判決またはその訴訟手続の破棄を申し立てることをいう。申立権者は検事総長に限られる。判決が確定したのちその事件の審判が法令に違反したことを発見したときは、最高裁判所に非常上告をすることができる(454条)。法令の解釈の統一を主眼とするので、非常上告に対する判決は原則として、その効力を被告人に及ぼさないが、原判決が法令に違反したときで、原判決が被告人のため不利益であるときには、これを破棄して、被告事件についてさらに判決をするので、その効力は被告人にも及ぶ(458条1号但書、459条)。[内田一郎]

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