平面上にかかれた図形の面積を求める装置。積分が容易な数式で記述され得ない曲線図形や複雑な形状の面積を求める場合に使われる。図形の境界を入力すると機械的手法で面積を算出する方式の代表例は,アムスラーJakob Amsler-Laffon(1823-1912)の考案とされるプラニメーターplanimeterで,その構造を図1に示す。2本の腕ABとCDとがCにおいて接し,軸のまわりに水平に回転できるようになっている。Dには針がついており,通常図形の外部で紙面に刺して装置の運動の中心を定める。Aには指針,Bにはエッジが紙面に接して回転する車Eがある。車の回転数および回転角は目盛で直読できる。Aをもって指針で図形の境界をたどりつつ一巡すると,車Eの回転角が図形の面積に比例する。このとき図2における図形DFGHと図形DFIHとの面積の差を計算していることになる。図形が大きくて腕の可動範囲をこえる場合は複数の図形に分割して求積した後に合算する。
近年発展したビデオカメラを使用した図形入力装置とコンピューターによるディジタル画像処理装置とを使うと,求積作業が対象に非接触かつはるかに高速度で実行できる。また作業が自動化でき,他の信号処理もあわせて行えるのでプラニメーターによる作業の一部はエレクトロニックシステムにおきかえられることになろう。このシステムは求積以外にも種々の用途があるので,面積計と呼ばれることは少ない。
執筆者:山崎 弘郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
プラニメーターともいう.曲線に囲まれた図形の面積を求める器械.図でAC,DCの2本の可動な腕があり,Dを図面上の図形外の1点に固定し,Aの先端を図形Bの曲線にそって1周させると,Eの小車輪が紙面との摩擦により回転する.その回転数Gと回転角Eの目盛をFのバーニヤスケールから読みとり,これに係数を掛けて面積を求める.ACの長さによって係数がかわるので,精度をかえることができる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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