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革羽織 カワバオリ

デジタル大辞泉の解説

かわ‐ばおり〔かは‐〕【革羽織】

鹿の揉(も)み革で作った羽織。近世は、多く燻(ふす)べ革で仕立てて防火用とし、鳶頭(とびがしら)や職人の棟梁(とうりょう)などが着用した。 冬》「老骨をばさと包むや―/竜之介
すれっからしの女。莫連(ばくれん)者。あばずれ者。
「てめえのやうな―が、大磯にたくさんあるものか」〈洒・曽我糠袋〉

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大辞林 第三版の解説

かわばおり【革羽織】

なめし革で仕立てた羽織。江戸時代に、火事装束また防寒用として、鳶とび・職人の頭かしらなどが着用した。
すれっからし。あばずれ女。 「 -にはだれがしいした/洒落本・曽我糠袋」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

革羽織
かわばおり

革でつくった羽織。獣毛のついたものと、なめした革を使ってつくったものとがある。前者は、陣羽織に用いた場合が多い。埼玉県川越(かわごえ)市の喜多院(きたいん)にある『職人尽絵屏風(しょくにんづくしえびょうぶ)』のなかに革師が描かれ、革羽織、革足袋(たび)などがみられる。これは室町時代末期から革羽織が着用されていた好例である。また、石川県輪島(わじま)市門前町(もんぜんまち)地区の廻船(かいせん)問屋にも、桃山時代の、ウサギが跳んでいる模様の革羽織が収蔵されている。民間で着用されるようになったのは、江戸時代中期以降で、ことに厳寒のおりに、人足出入りの多い鳶(とび)の頭(かしら)の間で用いられた。そればかりでなく、江戸では初冬から春にかけて火事が多かったので、鳶の頭たちは組の印を入れた革羽織を半纏(はんてん)がわりに着用した。また紋日などの外出の際には、表を熏韋(ふすべがわ)とし、裏は色と模様を変えたものを用いることもあった。[遠藤 武]

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