革でつくった羽織。獣毛のついたものと、なめした革を使ってつくったものとがある。前者は、陣羽織に用いた場合が多い。埼玉県川越(かわごえ)市の喜多院(きたいん)にある『職人尽絵屏風(しょくにんづくしえびょうぶ)』のなかに革師が描かれ、革羽織、革足袋(たび)などがみられる。これは室町時代末期から革羽織が着用されていた好例である。また、石川県輪島(わじま)市門前町(もんぜんまち)地区の廻船(かいせん)問屋にも、桃山時代の、ウサギが跳んでいる模様の革羽織が収蔵されている。民間で着用されるようになったのは、江戸時代中期以降で、ことに厳寒のおりに、人足出入りの多い鳶(とび)の頭(かしら)の間で用いられた。そればかりでなく、江戸では初冬から春にかけて火事が多かったので、鳶の頭たちは組の印を入れた革羽織を半纏(はんてん)がわりに着用した。また紋日などの外出の際には、表を熏韋(ふすべがわ)とし、裏は色と模様を変えたものを用いることもあった。
[遠藤 武]
略称 EEZ。沿岸国が水産資源や海底鉱物資源などについて排他的管轄権を行使しうる水域。領海を越えてこれに接続する区域で,領海基線から 200カイリの範囲をいう。沿岸国は,水中ならびに海底と地下の天然資...
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