六訂版 家庭医学大全科 「頬粘膜がん」の解説
頬粘膜がん
きょうねんまくがん
Cancer of the buccal mucosa
(口・あごの病気)
どんな病気か
頬粘膜は、上下
好発部位は、
原因は何か
原因は不明ですが、この部位には
症状の現れ方
主な自覚症状は
また、頸部リンパ節への転移は20~50%に認められ、その多くは
検査と診断
確定診断には生検(病変の一部を採取して顕微鏡で調べること)が必要で、組織学的診断により行います。がんと確定した場合には、X線、CT、MRI、超音波、PETなどの画像診断を行い、総合的にがんの進行度(病期)を決定します。
鑑別すべき疾患としては白板症、
治療の方法
初期がん(T1、T2症例)に対しては、手術あるいは放射線治療を行います。手術では、病変部を周囲の組織を含めて切除します。放射線治療では組織内照射(病変内に放射線源を埋め込んで限られたところだけに放射線を照射する)が有効です。
進行がんでは手術を要し、がんが
病気に気づいたらどうする
疼痛などの異常な症状に気づいたら、まず自分で口腔内を観察し、触ってみます。前述の疑わしい病変が認められる場合には、ただちに口腔外科などの専門医を受診して、専門的な検査や治療を受ける必要があります。
小村 健
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報