風にそよぐ葦(読み)かぜにそよぐあし

世界大百科事典 第2版の解説

かぜにそよぐあし【風にそよぐ葦】

石川達三(1905‐85)の長編小説。1949‐51年《毎日新聞》に連載,50,51年,新潮社刊。太平洋戦争開戦の直前,1941年から戦後の47年までを時代背景として,出版社新評論社を経営するリベラリスト葦沢悠平とその家族の苦難を描く。葦沢は中央公論社の社長であった嶋中雄作をモデルにしており,同社が戦時下にこうむった弾圧(横浜事件)の様相なども書きこまれる。戦後,新評論社に起こった労働争議の場面を通しても,当時の激動する時世がとらえられている。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

デジタル大辞泉の解説

かぜにそよぐあし【風にそよぐ葦】

石川達三の長編小説。戦時下の出版社の苦悩を描く。「横浜事件」とよばれた言論弾圧事件をモデルにしている。昭和24年(1949)から連載され、前編が昭和25年(1950)刊行、後編が昭和26年(1951)刊行。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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