風気(読み)フウキ

デジタル大辞泉 「風気」の意味・読み・例文・類語

ふう‐き【風気】

風の吹くこと。
気候気象
気風風俗
本来四返しへんの―を換えるのを目的とする移動だから」〈漱石それから
腸内ガスのたまること。また、そのガス。
「―を洩らすことも極めて稀なるが為」〈福沢福翁百話
風邪かぜ
「この程―ありて見参に入らずと言へ」〈盛衰記・六〉

かざ‐け【風気/風邪気】

かぜけ」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「風気」の意味・読み・例文・類語

ふう‐き【風気】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 気候。〔漢書‐律歴志上〕
  3. 空気。また、吹く風。
    1. [初出の実例]「被仰云、阿奈美久留志の風也〈略〉即時風気俄止」(出典江談抄(1111頃)一)
    2. [その他の文献]〔淮南子‐氾論訓〕
  4. 風邪(かぜ)。風邪ひき。また、風邪ぎみであること。
    1. [初出の実例]「女院御方、聊有御風気云々」(出典:玉葉和歌集‐嘉応二年(1170)五月六日)
  5. 風俗。人々の気風。
    1. [初出の実例]「至後世、則風気日漓、人心不古」(出典:童子問(1707)上)
    2. [その他の文献]〔後漢書‐宋意伝〕
  6. すぐれた人柄。すぐれた気性。すぐれた趣。気風。
    1. [初出の実例]「蓋し人常に徳善の風気を呼吸するときは」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一二)
    2. [その他の文献]〔宋書‐袁淑伝〕
  7. 腸内にたまったガス。〔慶応再版英和対訳辞書(1867)〕
  8. 皮膚疾患の一種。皮膚に赤い腫物ができて痛くはないが移動してかゆいという。風腫。
    1. [初出の実例]「猶近日皮腑風気生痒無治術者也」(出典:実隆公記‐長享二年(1488)四月六日)

かざ‐け【風気】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 風邪(かぜ)気味。少し風邪にかかっていること。風邪にかかったさま。かぜけ。
    1. [初出の実例]「依内御風気、北政所御参内」(出典:山槐記‐仁平二年(1152)七月五日)
    2. 「こよひより御かさけにて」(出典:御湯殿上日記‐文明一二年(1480)正月一九日)
  3. 風が吹こうとするさま。風の吹く気配。かぜけ。
    1. [初出の実例]「かざけ 風気は風の吹き起らんとする気色をいふ。又風邪に感じたるをもいふ」(出典:俚言集覧(増補)(1899))

かぜ‐け【風気】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 風邪気 ) =かざけ(風気)
    1. [初出の実例]「折節風気(カゼケ)ありて平臥したりけるが」(出典:源平盛衰記(14C前)二〇)
  3. かざけ(風気)

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普及版 字通 「風気」の読み・字形・画数・意味

【風気】ふうき

かぜ。風尚。元・劉因黄金台〕詩 國の河山、燕・趙り 百年の風氣、・金

字通「風」の項目を見る

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