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帝王切開 ていおうせっかい

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妊娠・子育て用語辞典の解説

ていおうせっかい【帝王切開】

おなかにメスを入れ、赤ちゃんを取り出す手術です。通常は1時間ほどで、手術としては比較的簡単で安全とされています。ただ開腹手術ですので、手術後は10日から2週間ほど入院が必要になります。何らかの理由で経腟分娩が難しいと判断され、最初から準備して行われる「予定帝王切開」と、お産のトラブルなどで急遽切り替える「緊急帝王切開」があります。気になるのは次回のお産ですが、一度帝王切開した場合、子宮のその部分がデリケートになっているので、安全を考え、次も帝王切開になることが多いようです。

出典|母子衛生研究会「赤ちゃん&子育てインフォ」指導/妊娠編:中林正雄(愛育病院院長)、子育て編:多田裕(東邦大学医学部名誉教授)
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

帝王切開

おなかにメスを入れて赤ちゃんを取り出す方法で、10日間ほど入院が必要になる。あらかじめ計画する「予定帝王切開」と、出産中のトラブルで切り替える「緊急帝王切開」がある。帝王切開を経験すると、次のお産が自然分娩だと子宮が破裂するリスクがあるとして、再び帝王切開が選ばれる例が多い。

(2013-08-11 朝日新聞 朝刊 1総合)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

ていおう‐せっかい〔テイワウ‐〕【帝王切開】

腹壁および子宮壁を切り開いて胎児を取り出す方法。自然分娩(ぶんべん)が困難な場合、分娩を早く終わらせる必要がある場合などに行われる。名は、カエサルシーザー)がこの方法により産まれたという説、また、切る意の〈ラテン〉caesuraをカエサルと誤ったという説に由来。

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百科事典マイペディアの解説

帝王切開【ていおうせっかい】

妊娠子宮を切開して成熟胎児を娩出(べんしゅつ)させる手術法。ドイツ語Kaiserschnittの訳。古代ローマなどでは妊娠末期に妊婦が死亡した場合,胎児を助ける目的で行われたが,現在では狭骨盤,高度の前置胎盤や,子癇(しかん)・子宮破裂などの徴候のある場合,骨盤位(逆児)や分娩経過中胎児の心音が急に弱まったとき,心臓・肺臓などの疾患があり陣痛や腹圧が加わると危険な場合などに行われる。
→関連項目狭骨盤出産胎盤早期剥離

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世界大百科事典 第2版の解説

ていおうせっかい【帝王切開 cesarean section】

自然の生理的産道を通過することなく,子宮壁を切開して胎児を娩出させること,およびその手術を帝王切開という。ローマのカエサルが子宮切開によって生まれたといわれるので帝王切開sectio caesarea(ラテン語)とする説が強いが,sectioが〈切開〉の意でcaesareaも〈切られたもの〉を意味するところから,〈切る〉の重複語とする説も有力である。 帝王切開には腹式と腟式があるが,腟式は妊娠中期中絶あるいは死胎娩出術式なので,最近では行われない。

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大辞林 第三版の解説

ていおうせっかい【帝王切開】

産婦を開腹し、子宮壁を切開して、胎児を取り出す手術法。産道からの娩出が不可能な場合や、母児の生命に危険がある場合に行われる。 〔ラテン語 sectio caesarea をドイツ語に訳す際に、caesarea(切開する)を誤ってローマの将軍カエサルと訳したことからとも、カエサルが帝王切開により誕生したからともいう〕

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

帝王切開
ていおうせっかい
cesarean section

妊娠子宮を切開して人工的に成熟胎児を娩出(べんしゅつ)する手術のことで、帝王切開の名称はドイツ語のカイゼルシュニットKaiserschnittの直訳である。語源はラテン語のセクチオ・カエサレアsectio caesareaに由来するが、このドイツ語訳については、ユリウス・カエサルが腹壁切開によって出産したことに基づくとする説が一般的であるが、カエスラcaesura(切ること)すなわち妊娠子宮を切開するという意からきた重複語とする説が有力視されており、この説をとって開腹分娩法Schnittentbindung(ドイツ語)とよぶべきであると主張する者もいる。
 帝王切開の術式としては、腹式帝王切開と腟(ちつ)式帝王切開がある。腹壁を切開して子宮に達する腹式帝王切開は、妊娠末期に産科手術として実施されているものであるが、腟壁を切開して子宮に達し、子宮峡部縦切開法によって胎児を腟を通して娩出させる腟式帝王切開は、妊娠8か月以前の特別の場合(おもに妊娠中期中絶)以外には用いられない。すなわち、生児を得る目的で行われることはない。[新井正夫]

腹式帝王切開

腹壁の切開は、臍下(さいか)正中線の縦切開または下腹部の横切開のいずれかによるが、子宮に達する経路に腹膜内帝王切開と腹膜外帝王切開の二つの方法がある。
(1)腹膜内帝王切開 腹壁に続いて腹膜を切開し腹腔(ふくくう)を開放して子宮に達するが、この場合、子宮の切開法に二つの方式がある。すなわち、子宮体部を縦切開する古典的帝王切開と、子宮下部を横切開する頸(けい)部帝王切開で、現在では頸部帝王切開がもっとも一般的に行われる。
(2)腹膜外帝王切開 腹壁切開後に腹膜を切開しないで膀胱(ぼうこう)と腹膜との間隙(かんげき)を分離して広げ、子宮下部を露出したうえで横切開を加え、胎児を娩出する方法である。この場合は腹腔を開かないので、術後の腹膜炎や腸管癒着などの障害はおこらないし、術後の経過も患者にとっては楽である。また、破水後の感染のおそれがある症例には、腹膜炎の発生を避けるための意義もある。しかし、再度の妊娠を避けるための永久不妊手術の卵管結紮(けっさつ)、あるいは筋腫(きんしゅ)などの合併症の治療も兼ねた腹腔内操作を必要とする場合には、この腹膜外帝王切開は行えない。
 なお、帝王切開の麻酔には局所麻酔、静脈麻酔、脊椎(せきつい)麻酔、吸入麻酔など種々の方法が単独または併用して行われるが、母児双方の安全と帝王切開適応内容の緊急性いかんを慎重に考慮して選択される。[新井正夫]

帝王切開の適応

帝王切開は経腟分娩が不可能か、それとも非常に困難で、危険な場合に行われる。すなわち、高度の狭骨盤、児頭骨盤不均衡、前置胎盤、骨盤位(とくに高年初産婦の場合)、子宮や腟の形態異常、あるいは母児いずれかに危険が差し迫って速やかに分娩を完了することが必要な場合などが適応とされる。
 しかし、帝王切開の制約として、(1)母体が手術に耐えうること、(2)分娩があまり進行していないこと、(3)胎児が生きていること、(4)母児の安全が確保できること、があげられる。ただし、胎児が小さすぎて母体外で生活不可能な場合や死亡した子の場合でも、母体の生命を救うためには実施されることがある。[新井正夫]

帝王切開の安全性

日本では全分娩の4~5%が帝王切開によるが、死亡率は母体で0.5~1%、胎児は2~5%といわれる。母体死亡率を自然分娩の場合に比べると約10倍も大きいが、この数字は、母児にもともと危険が差し迫っているときに手術が行われるという点を考慮に入れなければならない。[新井正夫]

術式の沿革

古代エジプトや古代イスラエルの時代には、妊婦が死亡したとき腹壁より胎児を娩出させ、埋葬する風習があったといわれるが、帝王切開を生体に最初に行ったのは、16世紀のフランスの外科医ギルベミューJ. Guilbemeau(1550―1609)であり、1610年にはドイツでトラウトマンJ. Trautmannが行っている。しかし、従来の古典的術式を改めて頸部帝王切開術を発表したのはドイツのヨーエルクJoerg(1807)であり、フランクFrankの改良(1907)を経て現在の術式の基礎が確立された。[新井正夫]

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世界大百科事典内の帝王切開の言及

【腹】より

…ローマのカエサルも母アウレリアのわき腹から生まれたとスエトニウスの《皇帝伝》にあり,大プリニウスもカエサルは母の腹を“切ってcaedere”生まれたからCaesarという名なのだと説明している(《博物誌》第7巻)。いわゆる〈帝王切開〉のはしりである。けれども彼は,母親が死んで子が助かる例の一つとして,カエサルの誕生を述べているのであり,実際,当時の医術水準では母体の死は免れないはずだが,プルタルコスもタキトゥスも賢母アウレリアの話を伝えているし,カエサルが40代半ばを過ぎるまで生きていたとされるから,今日でいう帝王切開による分娩だったかどうかきわめて疑わしい。…

※「帝王切開」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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