高津春繁(読み)コウヅハルシゲ

デジタル大辞泉 「高津春繁」の意味・読み・例文・類語

こうづ‐はるしげ〔カウづ‐〕【高津春繁】

[1908~1973]言語学者。兵庫の生まれ。東大教授。古典文献学・印欧比較言語学専攻。著「アルカディア方言研究」「印欧語比較文法」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「高津春繁」の意味・わかりやすい解説

高津春繁
こうづはるしげ
(1908―1973)

言語学者。神戸市生まれ。東京帝国大学文学部言語学科卒業後、オックスフォード大学にて古典文献学と印欧語比較文法を専攻。1948年(昭和23)東京大学文学部助教授、1951年教授、1968年退官後名誉教授を経て、武蔵(むさし)大学人文学部長在任中に死去。『アルカディア方言の研究』(学位論文、1954年刊)をはじめ、ギリシア語とその文学、言語学に関して、『比較言語学』『印欧語比較文法』『ギリシア語文法』『ギリシア民族と文化成立』など非常に多くの著書論文がある。その学問は今日の日本の言語学、古典学の発展に大いに寄与した。

[風間喜代三 2018年10月19日]

『高津春繁著『ギリシア・ローマ神話辞典』(1960・岩波書店)』『高津春繁著『古典ギリシア』(1964・筑摩書房/講談社学術文庫)』『高津春繁著『ギリシア神話』(岩波新書)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高津春繁」の意味・わかりやすい解説

高津春繁
こうづはるしげ

[生]1908.1.19. 神戸
[没]1973.5.4. 東京
言語学者。東京大学教授。インド=ヨーロッパ語族の比較言語学,特にギリシア語の研究を専門とする。古代ギリシア文学の研究・翻訳業績も多い。主著『比較言語学』 (1942) ,『ギリシア民族と文化の成立』 (50) ,『アルカディア方言の研究』 (54) ,『印欧語比較文法』 (54) など。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「高津春繁」の解説

高津春繁 こうづ-はるしげ

1908-1973 昭和時代の言語学者。
明治41年1月19日生まれ。昭和5年オックスフォード大に留学して古代ギリシャ語,印欧語比較文法をまなぶ。東大講師などをへて26年同大教授。43年武蔵大教授。昭和48年5月4日死去。65歳。兵庫県出身。東京帝大卒。著作に「比較言語学」「基礎ギリシア語文法」など。

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