(読み)カイ

デジタル大辞泉 「魁」の意味・読み・例文・類語

かい【魁】[漢字項目]

人名用漢字] [音]カイ(クヮイ)(漢) [訓]さきがけ
かしら首領。「魁首巨魁首魁
堂々として大きい。「魁偉魁傑
北斗七星の第一星。「魁星
[名のり]いさお・いさむ・つとむ
[難読]花魁おいらん

かい〔クワイ〕【×魁】

かしら。頭領。首領。
他に先んじること。また、そのもの。さきがけ。
「伊太利国を以て絃歌の―となす」〈織田訳・花柳春話
古代中国の杓子しゃくし一種

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精選版 日本国語大辞典 「魁」の意味・読み・例文・類語

かいクヮイ【魁】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人の長となる人。かしら。首長。首魁。〔書経‐胤征〕
  3. 他の者の先頭を行くこと。また、その者。さきがけ。
    1. [初出の実例]「大日本国中、神々仏々、大と没く小と没く、霊を屈して来たり仰ぐ殆ど虚月無し。今其魁為る者を算れば、嵯峨の釈迦、成田の不動〈略〉此れ等是也」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)三)
    2. [その他の文献]〔漢書‐游侠伝序〕
  4. 北斗七星の内の箱形をつくっている四星。大熊座のα(アルファ)β(ベータ)γ(ガンマ)δ(デルタ)をいう。
    1. [初出の実例]「北斗。第一至四、名魁」(出典和漢三才図会(1712)一)

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普及版 字通 「魁」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 14画

[字音] カイ(クヮイ)
[字訓] すぐれる・さきがけ

[説文解字]
[その他]

[字形] 形声
声符は鬼(き)。鬼に高大の意がある。〔説文〕十四上に「羹斗(かうと)なり」とあり、斗は勺(しやく)。羹(あつもの)を酌む大勺をいう。

[訓義]
1. あつものをくむ勺、大きな勺。
2. 勺頭の大きな意より、すぐれる、すぐれたもの、かしら。
3. 勺頭を用いるものであるから、さきがけ。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕魁 須久礼太利(すぐれたり) 〔名義抄〕魁 イクサ 〔立〕魁 ムラキミ・スタマサク・タクマシ 〔字鏡集〕魁 コノカミ・スマタ(タマ)・イクサノキミ・アヤシフ・イモカシラ

[語系]
魁に雄偉の意、また異常・傷壊の意があり、魁kui-huiはxui-duiと同じく畳韻の連語・壞(壊)hui、xuiと通ずる。樹木の根節などが盤結するのを魁という。

[熟語]
魁偉・魁解魁岸魁奇魁毅魁崛・魁傑・魁健・魁元魁梧・魁甲・魁士・魁主・魁首魁殊魁帥・魁星魁薦・魁選・魁然魁堆・魁大・魁長魁斗・魁頭・魁柄・魁魁陵魁塁
[下接語]
花魁・怪魁・巨魁・渠魁・魁・玉魁・傑魁・元魁・羹魁・首魁・賊魁・大魁・斗魁・党魁・雄魁・吏魁・里魁

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【傀儡】より

…この追儺を喪礼に行ったのが〈喪家の楽〉である。偶人(人形)を作っての芝居,魁子(傀儡子)は,漢末(2世紀)になると葬礼からはなれ宴会に使用され,凶疫をはらう意が失われて滑稽娯楽の性格をおびてくる。南北朝から宮中で傀儡歌舞が愛好されたが,芸能として大成し演劇と結合したのは宋代(10世紀)である。…

※「魁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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