デジタル大辞泉
「鼎の軽重を問う」の意味・読み・例文・類語
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かなえ【鼎】 の 軽重(けいちょう・けいじゅう)を問(と)う
- ( 周の定王の時、楚の荘王が周室の伝国の宝器である九鼎(きゅうてい)の大小、軽重を問うたという「春秋左伝‐宣公三年」の故事から ) 統治者を軽んじて、これを滅ぼして天下を取ろうとすること。転じて、その人の実力を疑って、地位をくつがえし奪おうとすること。また、その人の価値、能力を疑うことにいう。〔改正増補和英語林集成(1886)〕
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鼎の軽重を問う
ある人の地位を奪おうとすることのたとえ。また、ある人がその地位にふさわしい能力があるかどうかや、ある地位が実質的な価値を持っているかどうかを疑うことのたとえ。
[使用例] 席を蹴って、御不興のままお帰りなどなされたら、坂東武者に、あなたの鼎の軽重を問われましょうが[吉川英治*日本名婦伝 静御前|1940]
[使用例] 木村と花田は関根名人引退後の名人位獲得戦の首位と二位を占めていたから、この二人が坂田に負けると、名人位の鼎の軽重が問われる[織田作之助*可能性の文学|1946]
[由来] 「[春秋左氏伝]―宣公三年」に出てくる話から。「鼎」とは、大きな鍋のような器具。古代の中国では、祖先をまつる際に使われました。ここでは、春秋時代の中国で、王位の象徴として周王朝の王室に伝えられていた、九つの鼎のこと。紀元前六〇六年、当時、威勢を誇っていた楚という国の荘王は、異民族を打ち破った勢いで、周王朝の都にまで軍勢を進めました。そして、衰亡してもはや実権を備えていなかった周の王に対して「鼎の大小軽重を問う」て、自分はそれを持ち帰ることができるんだぞ、とほのめかしたのでした。そうやって、実力で周王朝に取って代わる意志を示した荘王でしたが、「王位につくには徳が大切で、鼎の問題ではないのだ」という周囲の強い反対にあい、その企ては未遂に終わっています。
[解説] ❶人を脅すときには、遠回しの表現の方が迫力があることを、まざまざと感じさせる話。脅された方の緊張感が、よく伝わってきます。❷実際には、ある地位にある人が「鼎の軽重を問われる」という文脈で用いられるのが一般的です。
〔異形〕鼎の軽重を論ずる。
出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報
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鼎の軽重を問う
かなえのけいちょうをとう
統治者を軽んじ、これを滅ぼして天下をとろうとすること、転じて、人の実力を疑ってその地位から追い落とそうとすることもいう。鼎は、古代中国で食物を煮るのに用いた両耳のついた三足の青銅器であるが、宗廟(そうびょう)、社稷(しゃしょく)、会盟の礼器として用いられ、王位、帝業の象徴ともされた。周王朝が衰退して一小国化した定王のとき、諸公の一人楚(そ)の荘(そう)王が、晋(しん)の景公を破った勢いで天下をうかがい、定王の使者に王位の印たる九鼎(きゅうてい)の大小、軽重を尋ねたのに対し、「王位は徳にあって鼎にあるのではない。周の徳は衰えたものの天命はまだ改まっていないので、鼎の軽重はまだ問われるべきではない」と答えた、と伝える『左伝』「宣公三年」の故事による。
[田所義行]
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鼎の軽重を問う
統治者を軽んじて、これを滅ぼし、代わって天下を取ろうとすること。転じて、その人の実力を疑って、地位をくつがえし奪おうとすること。また、その人の価値、能力を疑うことにいう。
[解説] 「鼎」は帝王の位の表象であって、その大小軽重は問うべきものではない。それにもかかわらず、中国の楚の荘王が晋の景公を打ち破った心おごりから周の王室の宝器である九鼎の軽重を問うたのは、周の王室の権威をないがしろにしたものだという「春秋左伝―宣公三年」の故事によることば。
出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報
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