ムラサキニガナ(読み)むらさきにがな

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ムラサキニガナ」の意味・わかりやすい解説

ムラサキニガナ
むらさきにがな / 紫苦菜
[学] Paraprenanthes sororia (Miq.) C.Shih
Lactuca sororia Miq.

キク科(APG分類:キク科)の多年草。茎は直立し、高さ約1メートル。葉は羽裂して裏面白色を帯び、傷つけると乳液が出る。6~8月、円錐(えんすい)花序をつくり、紫色で径約1センチメートルの頭花をつける。小花は舌状花のみからなる。冠毛は白色。アキノノゲシ属であったが、独立してムラサキニガナ属となった。山地に生え、本州から九州、および中国、台湾に分布する。

[森田龍義 2022年4月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムラサキニガナ」の意味・わかりやすい解説

ムラサキニガナ(紫苦菜)
ムラサキニガナ
Lactuca sororia

キク科の多年草。北海道を除く日本各地および中国大陸の中部に分布し,暖地の山地に生える。茎は軟らかく中空で直立し,高さ 1m以上になる。葉は下部では通常羽状に裂けるが,上部へいくにつれて次第に小さくなり,披針形となる。夏から秋に,舌状花から成る淡紫色の頭状花を円錐状に多数つける。総包は 1cmほどの長さで紫色。果実は長楕円形の痩果で,黒色の細い筋があり,白色の冠毛がある。

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世界大百科事典(旧版)内のムラサキニガナの言及

【アキノノゲシ】より

…台湾か中国から渡来したと考えられている。同属のムラサキニガナは,本州,四国,九州の山地に生え,紫色の頭花を夏から秋につける多年草である。【森田 竜義】。…

※「ムラサキニガナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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