陽画（読み）ヨウガ

デジタル大辞泉

よう‐が〔ヤウグワ〕【陽画】

陰画を感光紙に焼き付けた、明暗が実物どおりの写真。ポジティブ。⇔陰画。
[類語]写真・印画・焼き付け・焼き増し・光画・陰画・フォトグラフ

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

よう‐がヤウグヮ【陽画】

1. 〘 名詞 〙 色相や明暗が実際と同じ写真。フィルムのポジをさしていうことが多いが、紙に焼きつけたものをいうこともある。ポジ。⇔陰画。
   1. [初出の実例]「玻瓈版(ビイドロいた)の陰画を紙に写して陽画を製する」(出典：写真鏡図説（1867‐68）〈柳河春三訳〉図)

出典　精選版 日本国語大辞典

改訂新版　世界大百科事典

陽画 (ようが)

ポジティブpositive，略してポジともいう。写真像の明暗が被写体の明暗と同じに再現された画像をいう。写真撮影の場合，カメラ内で露光したフィルムを現像すると被写体と明暗が逆の像，すなわち陰画（ネガ）が得られ，カラー写真の場合には明暗が逆で被写体の色と補色の色彩のカラーネガ像が得られる。このネガ像を印画紙に焼き付け，現像すると陽画が得られる。スライドや映画の場合にはネガ像をポジ用フィルムに焼き付け，現像してポジ像を作る。写真撮影において反転フィルム（リバーサルフィルム）を使用すると，撮影後，反転現像処理によって直ちにポジ像が得られる。スライドや小型映画では反転フィルム（カラー写真ではカラーリバーサルフィルム）を使うことが多いが，この場合撮影によって1枚のポジ像しか得られない。インスタント写真においても，撮影後，ネガを経ないでポジ像が得られるが，ポジ像を多数複製するには特殊な感光材料に焼き付けて複製を作る必要がある。
→陰画
執筆者：友田 冝忠

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

陽画
ようが
positive

陰画に対する言葉で，ポジともいう。陰画を原板にして感光材料に焼付けたときに得られるような被写体と同じ明暗，諧調，色彩をもつ写真印画。スライドや映画のフィルムも陽画である。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

百科事典マイペディア

陽画【ようが】

→ポジ

出典　株式会社平凡社

化学辞典 第2版

陽画
ヨウガ
positive

[同義異語]ポジ

出典　森北出版「化学辞典（第2版）」

世界大百科事典（旧版）内の陽画の言及

【陰画】より

…これを陰画という。陰画をもう一度印画紙かフィルムに密着して露光し，現像を行うと，被写体と同じ明暗を再現した画像が得られ，これを陽画またはポジティブ，ポジという。通常の写真はこのようにネガ作成を経てポジを作る。…

※「陽画」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」