学生の成績評価値(グレード・ポイント・アベレージ)。アメリカ合衆国などの大学において行われている学生の成績評価方法の一つ。一般的な方法として,学生の授業科目ごとの成績評価を5段階(A,B,C,D,Fなど)で評価し,それぞれに対してグレード・ポイントを付与し,単位当たりの平(GPA,グレード・ポイント・アベレージ)を算出する。日本では近年,学生の卒業時の質の低下が懸念されていることから,シラバス等において成績評価の基準を明示し,その基準に基づいた客観的な成績評価を行うだけでなく,GPA制度を進級や卒業認定,退学勧告の基準として活用することによってより厳格な成績評価を行うことや,一定の水準を満たした学生を表彰したり,逆に下回った学生に対しては丁寧な履修指導を行うなど,学生の学習意欲の向上や改善を図る取組みも行われている。文部科学省による2014年度の調査では,国立・公立・私立大学をあわせ578大学(約78%)が学部段階でGPA制度を導入している。
著者: 井上史子
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報
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