全地球測位システム(Global Positioning System、略称GPS)などの衛星測位システム(Global Navigation Satellite System、略称GNSS)を用いて、地上の位置関係を求める測量作業。角度や距離を測る光学機器(トータルステーション)による測量と比べ、観測点間の見通しが不要で、天候にも左右されないため、効率的に実施できる。当初はGPS測量とよばれたが、21世紀に入ってロシアのグロナスGLONASS(Global Navigation Satellite System)、日本の準天頂衛星、ヨーロッパ連合(EU)のガリレオGalileo等の、アメリカ合衆国以外の衛星が利用できるようになり、まとめてGNSS測量とよばれるようになった。
通常、4機以上の衛星から送信された電波を、複数の測量用受信機で同時観測し、これらのデータを組み合わせて解析し、観測点間の幾何学的な三次元の位置関係を数センチメートル以下の誤差で得る。測量では、ナビ用の測位信号に加え、その信号を載せた搬送波(波長約19.0センチメートル、24.4センチメートル、25.5センチメートル)の情報も使って衛星までの距離を測ることなどにより、測位精度をメートル級からセンチメートル級に高めている。解析には衛星の軌道情報が必要だが、衛星から送信される放送暦が通常利用される。測量の座標値を得るには基準点での同時観測も必要となるが、国土地理院が全国に設けた電子基準点(常時GNSS観測を行う施設)のデータが利用できる。
[辻 宏道 2016年11月18日]
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