LGBT(読み)えるじーびーてぃー

日本大百科全書(ニッポニカ) 「LGBT」の意味・わかりやすい解説

LGBT
えるじーびーてぃー

女性同性愛者のレズビアン、男性同性愛者のゲイ両性愛者のバイセクシュアル、出生時に割当てられた性別性自認が一致しないトランスジェンダーの人々のそれぞれの英語表記lesbian、gay、bisexual、transgenderの頭文字を組み合わせた頭字語である。GLBT(ジーエルビーティー)の表記もある。性的マイノリティ総称として用いられることもあるが、LGBT以外にも性的少数者は存在することが近年、可視化されてきた。このため、特定の枠に属さない人や自らの性的指向自認が定まっていない人をさすことばを含んだLGBTQやLGBTQ+などの総称が用いられるようになってきている。

[北丸雄二 2022年9月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「LGBT」の意味・わかりやすい解説

LGBT
エルジービーティー

レズビアン lesbian,ゲイ gay(→同性愛),バイセクシュアル bisexual(→両性愛),トランスジェンダー transgenderの頭文字をとった頭字語。その 4者だけでなく,性別(→)や性的指向に関する少数者全般をさす語としても使用される。LGBTの末尾に,性的欲望をもたないアセクシュアル asexualの Aや,性的マイノリティ全般をさすクィア queerの Q,あるいは,自身の性別や性的指向にゆれを感じ,分類できないと考えるクエスチョニング questioningの Qなど,さまざまな性的マイノリティの頭文字が加えられることもある。生物学的な性別が典型的な男性型,女性型ではない性分化疾患 DSDs; disorders of sex developmentの人をさすインターセックス intersexの Iをつけることもあるが,性分化疾患の当事者には,中間の性を想像させる intersexという語を否定し,さらに LGBTと問題が異なると主張する人も多い(→半陰陽)。また,性的少数者,性的マイノリティという語のほうがより包括的であり,アイデンティティで区分しないため望ましいという見方がある一方,それらの語ではそれぞれのまったく異なる状況経験が不可視化されるという指摘もある。

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