日本大百科全書(ニッポニカ) 「SQL」の意味・わかりやすい解説
SQL
えすきゅーえる
リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS:Relational Data Base Management System)において、データベースを照会するための専用プログラミング言語のこと。データの抽出をはじめ、変更や削除なども行う。
1976年にIBM社が開発した。その後、1986年にANSI(アメリカ規格協会)によって標準化され、翌1987年にはSQL87としてISO(国際標準化機構)規格になった。その後もISOで標準化が進められ、SQL89、SQL92、SQL1999、SQL2003、SQL2006、SQL2008、SQL2011などの規格が制定された。日本でもJIS規格になっている。IBMではSQLをStructured Query Languageの頭文字としていたが、ISOではとくになんらかの略語ではないと規定している。エス・キュー・エルと読むのが一般的だが、シークェルともいう。
データ形式を定義して統合的に管理するデータベースのなかで、もっとも利用されているのがリレーショナルデータベース(RDB)である。これは、データを表形式のテーブルで表すとともに、複数の表を関連づけられるという特徴がある。それを管理するシステムがRDBMSで、そこで標準的に使われる言語がSQLである。そのため、SQLを利用することでどのRDBでも同じように操作できることになる。
言語としては、テーブルの作成などを行うデータ定義言語(DDL:Data Definition Language)、データの整合性を保つためのデータ制御言語(DCL:Data Control Language)、データベース構築後にデータの検索や修正、追加、削除などを行うデータ操作言語(DML:Data Manipulation Language)の三つで構成されている。
SQLを利用するおもな製品に、Oracle(オラクル)、DB2、Microsoft(マイクロソフト) SQL Server、MySQL(マイエスキューエル)などがある。
[編集部]