デジタル大辞泉
                            「イオン化傾向」の意味・読み・例文・類語
                    
                
		
                    イオンか‐けいこう〔‐クワケイカウ〕【イオン化傾向】
        
              
                        金属が水溶液中で示す、陽イオンになろうとする傾向。カリウム・カルシウム・ナトリウムなどは傾向が大で、銅・銀・金などは傾向が小。
[補説]主な金属をイオン化傾向の大きい順に並べると次のようになる。K(カリウム)>Ca(カルシウム)>Na(ナトリウム)>Mg(マグネシウム)>Al(アルミニウム)>Mn(マンガン)>Zn(亜鉛)>Cr(クロム)>Fe(鉄)>Cd(カドミウム)>Co(コバルト)>Ni(ニッケル)>Sn(スズ)>Pb(鉛)>(H(水素))>Cu(銅)>Hg(水銀)>Ag(銀)>Au(金)。
                                                          
     
    
        
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                    イオンか‐けいこうイオンクヮケイカウ【イオン化傾向】
        
              
                        - 〘 名詞 〙 金属原子が電子を放出して陽イオンになろうとする傾向の度合。ナトリウム、マグネシウムのように陽イオンになりやすい原子は酸化されやすく、イオン化傾向が大きいという。
 
                                                          
     
    
        
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                    イオン化傾向 (イオンかけいこう)
ionization tendency
        
              
                        原子や分子のイオン化されやすさをいう。金属の場合には,溶液中で陽イオンに酸化される傾向のことで,定量的には金属の標準電極電位(平衡電極電位)で表される。溶媒が水のときの主要な元素のイオン化傾向の順は,
 K>Ca>Na>Mg>Al>Zn>Cr>Fe>Cd>Co>Ni>Sn>Pb>(H)
 >Cu>Hg>Ag>Pt>Au
である。このような序列をイオン化列ionization seriesまたは電気化学列electrochemical seriesという。水素よりもイオン化傾向の大きい金属を酸の希薄水溶液中に入れると,その金属は自発的に溶けて水素ガスが発生する。たとえば亜鉛の場合には,
 Zn+2H⁺─→Zn2⁺+H2
の反応が自発的に進行する。これに対し,水素よりもイオン化傾向の小さい金属(たとえば銅)では,水素発生を伴う金属の自発的な溶解は起こらない。また,きれいに磨いた鉄を硫酸銅水溶液に入れると,鉄の表面に銅が析出する。これは,銅より鉄のほうがイオン化傾向が大きいために,鉄による銅イオンの還元反応,
 Fe+Cu2⁺─→Cu+Fe2⁺
が自発的に進行するからである。
執筆者:玉虫 伶太
 
                                                          
     
    
        
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                            「イオン化傾向」の意味・わかりやすい解説
                    
                
		
                    イオン化傾向【イオンかけいこう】
        
              
                        原子または分子のイオン化の難易。一般には金属が溶液中で陽イオンとなる傾向をいう。この傾向は金属の種類,溶液の濃度などによって異なり,普通一定条件のもとにおける電極電位を比較する。主要金属についてのその順序は大きいほうからK,Ca,Na,Mg,Al,Zn,Cr(II/),Fe(II/),Cd,Co(II/),Ni,Sn(II/),Pb,Fe(III/),(H),Cu(II/),Hg(I/),Ag,Pt,Au。硫酸銅溶液中によくみがいた鉄釘を入れたとき,その表面に銅が析出するのは,鉄のイオン化傾向が銅より大きいためである。→電気化学列
→関連項目亜鉛|電池|卑金属
                                                          
     
    
        
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                    イオン化傾向
イオンカケイコウ
ionization tendency
        
              
     
    
        
    出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
	
    
  
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    出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
	
    
  
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