マチュー(読み)まちゅー(英語表記)Mireille Matieu

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マチュー」の意味・わかりやすい解説

マチュー
まちゅー
Mireille Matieu
(1946― )

フランスシャンソン歌手。アビニョン生まれ。貧しい墓石工の家に育ち、13人の弟妹の世話をしつつ、工場で働きながら歌の勉強を続けた。1965年にでたテレビののど自慢番組で注目され、翌年のレコードデビュー曲『愛の信条』が大ヒットした。デビュー当時、声質ピアフに似ているのでその再来といわれた。声を張り上げ、力強く歌う点に特色があり、マネージャーのジョニー・スタークや作・編曲を担当したポール・モーリアPaul Mauriat(1925―2006)などの強力なバック・アップのもと、一躍スターの座についた。その後も、フランス語圏だけではなく、ドイツや日本においても根強い人気をもち、第一線の歌手として活躍。代表的歌唱に『美しき星のワルツ』『灰色の恋』『哀(かな)しみの日曜日』などがある。71年(昭和46)初来日。

[田井竜一]

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百科事典マイペディア 「マチュー」の意味・わかりやすい解説

マチュー

フランスの画家。パ・ド・カレ県ブーローニュ・シュル・メール生れ。法律哲学を学んだのち,1942年から絵画に転じる。1951年評論家ミシェル・タピエによる〈アンフォルメルの意味するもの〉展に参加。直観にしたがったすばやい筆づかいにより,激しいエルギーに満ちた描象絵画を発表。1957年の来日時には3日間の公開制作で21点の巨大な絵画を描いた。貨幣のデザインや公園の設計など公共的活動も盛んに行う。著書に《タシスムのかなた》(1963年)がある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マチュー」の意味・わかりやすい解説

マチュー
Mathieu, George

[生]1921.1.27. ブーローニュシュルメール
フランスの画家。独学油彩を学び,1944年から非具象絵画を描きはじめる。 47年パリに移住,抒情的抽象を旗印にしてグループ展を組織。 48年身ぶりをそのまま画面の筆触に転じる制作方法をとり,自己のスタイルを確立した。即興性とダイナミックな線の動きを特徴とする。評論家 M.タピエのいうアンフォルメルの代表的画家と目された。代表作に東京,草月会館の壁画がある。

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