デジタル大辞泉
「三人姉妹」の意味・読み・例文・類語
さんにんしまい【三人姉妹】[戯曲]
《原題、〈ロシア〉Tri sestrï》チェーホフの戯曲。4幕。1901年初演。ロシアの田舎町で、仕事の悩みや不幸な恋による絶望をのりこえ、生きていく三人姉妹を描く。
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出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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三人姉妹
さんにんしまい
Три сестры/Tri sestrï
ロシアの劇作家チェーホフの四幕戯曲。1900年に書かれ、翌年モスクワ芸術座初演。地方都市に暮らすオリガ、マーシャ、イリーナの3人姉妹の人生の夢は、かつて住んでいたモスクワへ帰ることであった。オリガの弟アンドレイは、未来の大学教授という一家の期待にもかかわらず、俗物女ナターシャと結婚してから、つまらぬ男になってゆく。この町に駐屯する連隊の将校たちが毎日のように一家を訪れる。マーシャは夫ある身だが、モスクワから赴任してきたベルシーニンと恋に落ちる。しかしこの恋は悲劇的な結末に終わる。末娘イリーナはモスクワへ行きたい一心からトゥーゼンバッハ男爵と婚約するが、彼はイリーナをひそかに愛する恋仇(こいがたき)ソリョーヌイと決闘し、殺されてしまう。やがて連隊が町を去って行き、3人姉妹は愛も夢もすべて失う。それでも3人は肩を寄せ合い「生きていきましょう。働かなくては」と励まし合う。モスクワ芸術座では、初演以来、同座の重要なレパートリーとなっている。日本では、1925年(大正14)5月、築地(つきじ)小劇場で上演された。
[原 卓也]
『『三人姉妹』(湯浅芳子訳・岩波文庫/中村白葉訳・新潮文庫/米川正夫訳・角川文庫)』
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三人姉妹
さんにんしまい
Tri sestry
ロシアの作家 A.チェーホフの戯曲。 1900年執筆,01年モスクワ芸術座初演。4幕。作者の四大戯曲の一つ。砲兵旅団の駐在するある地方都市を舞台に,故人になった砲兵旅団長を父とする3人の姉妹オリガ,マーシャ,イリーナと,それを中心として集るインテリゲンチアや軍人たちの生活と人間像を描きながら,帝政ロシア期の生気のない現実とそこから抜け出そうとするあがきなどを,斬新なドラマツルギーと微妙なダイアローグを駆使して描いた名作。日本では 25年初演。
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三人姉妹【さんにんしまい】
チェーホフの戯曲。《Tri sestry》。4幕。1901年モスクワ芸術座初演。モスクワへいくことを夢として退屈な田舎町で誠実に生きるオリガ,マーシャ,イリーナの美しい3人姉妹の悩みを,兄アンドレイの俗物的な生き方と対比して描いた作品で,いわゆる〈静劇〉の代表作とされる。
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