二乗(読み)ニジョウ

精選版 日本国語大辞典 「二乗」の意味・読み・例文・類語

に‐じょう【二乗】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 仏語。
    1. (イ) 一乗と三乗。すべてのものに対応し救う唯一の教えと、声聞・縁覚菩薩のそれぞれに対応する教え。〔華厳五教章‐一〕
    2. (ロ) 大乗と小乗。
      1. [初出の実例]「大小二乗、各立八万四千法門也」(出典:八宗綱要(1268)上)
    3. (ハ) 声聞(しょうもん)乗と縁覚(えんがく)乗。小乗と中乗
      1. [初出の実例]「又所以開三但挙二乗者、二乗是昔日之要、亦其執堅故、但挙二乗也」(出典:法華義疏(7C前)一)
      2. [その他の文献]〔摩訶止観‐三上〕
  3. 数や式などをそれ自身に掛けあわせること。また、掛け合わせた結果。じじょう。平方。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕

じ‐じょう【二乗・自乗】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 同じ数または式を二個かけ合わせること。にじょう。平方。
    1. [初出の実例]「時間を自乗して之に重力十六尺を乗じて」(出典:改正増補物理階梯(1876)〈片山淳吉〉一)
    2. [その他の文献]〔漢書‐律暦志上〕
  3. ( 比喩的に ) 程度をはなはだしくすること。
    1. [初出の実例]「苦悩を更に自乗(ジジョウ)させます」(出典:運命論者(1903)〈国木田独歩〉二)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「二乗」の意味・わかりやすい解説

二乗
にじょう

仏教用語。声聞乗 (しょうもんじょう) と縁覚乗 (えんがくじょう) のこと。前者は,釈尊の教えを直接聞いてこれをそのまま実践することであり,後者単独で悟りを開く実践をいう。 (→菩薩乗 )

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