日本歴史地名大系 「伊島」の解説
伊島
いしま
人の定住がいつ頃から始まったのかは定かではないが、古墳時代のものと思われる土器片が発見されている。島には平安時代に空也が来訪したという伝承がある。源為憲の「空也誄」には「阿、伝有観世音菩薩像、霊験掲焉」とあり、空也は観音菩薩に会うため湯島へ詣でたと記される。また慶滋保胤の「日本往生極楽記」にも「阿波・土左両州之間有島、曰湯島矣」とみえ、同内容の記述があるほか、各種の空也の伝記類にも同様の記載がみられる。近世にはこれらにいう「湯島」が伊島をさすものと考えられていた(阿波志)。現在島では観音信仰が盛んで、高野山真言宗
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報