清楽(読み)シンガク

デジタル大辞泉 「清楽」の意味・読み・例文・類語

しん‐がく【清楽】

中国代の音楽日本に伝来したもの。月琴胡琴三弦琵琶清笛洞簫どうしょう木琴太鼓などの17種の楽器を用いる歌曲や合奏曲。文政年間(1818~1830)に伝わり流行したが、明治中期以後に衰微。→明清楽みんしんがく

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精選版 日本国語大辞典 「清楽」の意味・読み・例文・類語

しん‐がく【清楽】

  1. 〘 名詞 〙 中国、清代に行なわれた音楽。月琴・三弦子(蛇皮線)・琵琶などの弦楽器明笛・清笛などの管楽器、木琴・拍板・太鼓などの打楽器を用いる。日本には江戸時代、文政(一八一八‐三〇)の頃長崎に来た清人、金琴江らが伝えた。→明清楽(みんしんがく)
    1. [初出の実例]「知人に清楽(シンガク)の上手あるを」(出典:春迺屋漫筆(1891)〈坪内逍遙〉壱円紙幣の履歴ばなし)

せい‐がく【清楽】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 中国、南朝の旧楽の呼称。〔旧唐書‐音楽志〕
  3. 中国、清代の音楽。しんがく
    1. [初出の実例]「兼て清楽(セイガク)に名高い連山梅園の二女仙史が」(出典:浪花新聞‐明治九年(1876)四月一日)

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世界大百科事典(旧版)内の清楽の言及

【明清楽】より

…これを明代俗曲を多数あげる小説《金瓶梅》中のものと比べると楽器は似るが楽曲は異なる。 魏皓の後,明楽はすたれ,19世紀前半には清楽が長崎に伝入した。なかでも金琴江と林徳健が有名で,琴江の門弟に医師の曾谷長春らがいて江戸で広め,渡辺崋山,平井連山,長原梅園などが長春に学んだ。…

※「清楽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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