細胞や組織が死んだり破壊されると、その構成物質が細胞のもつ加水分解酵素群によって分解される現象で、自己消化ともいう。これらの加水分解酵素の大部分は、リソゾームとよばれる細胞内小器官に存在し、他の細胞構成物質から隔離されているが、細胞が死ぬと、リソゾーム膜が壊れて加水分解酵素が細胞質中に遊離する。リソゾームに存在する加水分解酵素にはカテプシン、ヌクレアーゼ、フォスファターゼ、エステラーゼその他があり、酸性pHで作用する。たとえばカエルの変態にみられるオタマジャクシの尾の吸収現象の一部は、尾を構成する細胞の自己分解によるとされ、チロキシンの作用でリソゾーム酵素が細胞質中へ放出されると考えられる。
[嶋田 拓]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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