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自己消化 ジコショウカ

デジタル大辞泉の解説

じこ‐しょうか〔‐セウクワ〕【自己消化】

生物体が自己の体内に保有する酵素により体の成分を分解すること。自己分解

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世界大百科事典 第2版の解説

じこしょうか【自己消化 autolysis】

医学では自己溶解または自家融解と呼ぶ。ふつう動物が死んで遺骸が野にさらされたとき,肉は腐り白骨のみ残る。これはバクテリアが外から働き細胞を分解して無機物に変えてしまうからであるが,それと同時に,内部からの崩壊も大きい役割を果たしている。細胞の中にリソソームというタンパク質分解酵素を含む径約0.4μmの胞状の構造があるが,いつもは,このリソソームは食細胞運動によって細胞内に入ってきた食胞と融合して,食胞内物質を消化して分解物を細胞質に出す。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

自己消化
じこしょうか

生体が死後、自己の保有する酵素により、自体の組織が分解していくことをいう。自己消化で働く酵素は、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼなど各種のものがある。主としてタンパク質がプロテアーゼによって分解されることをいう。食品の種類によっては、自己消化でうま味の出てくるものが多い。ほどよく自己消化を行わせることを熟成とよぶこともある。自己消化は酵素作用であるため、温度、水素イオン濃度指数(pH)、食塩などの条件によって影響を受ける。通常自己消化が早く進むと、細菌類による腐敗も同時に進行しやすい。そのためゆっくり自己消化を進行させるには、低温(肉類、マグロ)にしたり、強く塩をしたり(魚類)することが多い。
 肉類のなかでは、牛、豚、羊などは、自己消化により、核酸系物質が増加するとともに、アミノ酸も多くなり、さらに筋肉が軟らかく、食べておいしく感じるようになる。肉類を自己消化させることをとくに熟成とよぶ。熟成温度は1℃くらいがよいとされる。マグロ、ブリなどは氷詰めにし、硬直が解けて少時経過したくらいが味がよい。この際、ヒスチジンなどうま味のあるアミノ酸や、イノシン酸などの核酸系のうま味物質が増加する。自己消化の度合いは、核酸とその変化した物質との比率でみるK値などが用いられ、魚では鮮度の判定に利用されている。塩を使用する塩蔵品も自己消化が進むが、酵素の多い内臓などを材料に加えて積極的に自己消化させるものに塩辛などがある。[河野友美・山口米子]

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