すさみ町(読み)すさみちよう

日本歴史地名大系 「すさみ町」の解説

すさみ町
すさみちよう

面積:一七三・六三平方キロ

西牟婁郡南部に位置し、北部には善司ぜんじもり(五九一・二メートル)重善じゆうぜん(六〇七・四メートル)ほら(五一四・九メートル)などがあり、海岸沿いに国道四二号が走る。海岸一帯は熊野枯木灘くまのかれきなだ海岸県立自然公園の一部で、旧熊野街道大辺路の通る見老津みろづ長井ながい坂からの眺望は古来名高い。黒潮の通う近海一帯は関西屈指の磯釣場で、観光・静養地化しつつある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「すさみ町」の意味・わかりやすい解説

すさみ〔町〕
すさみ

和歌山県南部,太平洋に臨む町。1924年周参見町として町制。1955年佐本村,大都河村と合体し,かな書きに改称。1959年江住村を編入町名は荒れすさむ海岸と,中世荘園名周参見荘に由来。中心集落の周参見は,周参見川河口の港町で,中世は熊野海賊の一雄周参見氏の所領,江戸時代は口熊野直轄領の中心で代官所が置かれ,熊野街道の渡津として廻船寄港。今日では漁港大部分が海に迫る山地で,漁業のほか林業も行なわれる。海岸は海食地形の景観に優れ,吉野熊野国立公園に属する。稲積島暖地性植物群落,江須崎暖地性植物群落は国指定天然記念物。2004年に「紀伊山地霊場と参詣道」として世界遺産の文化遺産に登録された熊野参詣道大辺路(国指定史跡)が町域を通る。町の中心近くにすさみ温泉がある。町域の東部古座川県立自然公園に属する。JR紀勢本線,国道42号線が通る。面積 174.45km2。人口 3685(2020)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android