ビタミンP(読み)ビタミンピー

デジタル大辞泉 「ビタミンP」の意味・読み・例文・類語

ビタミン‐ピー【ビタミンP】

《permeability(浸透性)から》レモン・ミカンの実や緑茶ビタミンCとともに含まれるルチンヘスペリジン混合物毛細血管透過性が高くなるのを防ぐ。現在では独立したビタミンとされない。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ビタミンP」の意味・読み・例文・類語

ビタミン‐ピー【ビタミンP】

〘名〙 水溶性ビタミン一つ。毛細血管抵抗力をたかめ、その透過性が高くなり過ぎるのを防ぐ因子

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「ビタミンP」の解説

ビタミンピー【ビタミンP】

水溶性ビタミン様物質のひとつ。フラボノイドのうちヘスペリジンルチンケルセチンなどの総称。壊れやすい性質をもつビタミンCの働きを助けるビタミン様物質。柑橘類(特に薄皮)、杏、さくらんぼ、そばなどに多く含まれる。ビタミンCを安定させ、さらにビタミンCの優れた抗酸化作用を発揮させる役割をもつほか、毛細血管の血管壁を緻密(ちみつ)にし、栄養・酸素が血管に出入りする機能を適度に調整、高血圧予防、血中の中性脂肪抑制脳出血などの出血性疾患の予防などの作用をもつと推察される。◇「フラボノイド化合物」とも呼ばれる。

出典 講談社漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビタミンP」の意味・わかりやすい解説

ビタミンP
ビタミンピー
vitamin P

毛細血管壁の抵抗力を高め,透過性亢進を防ぐ因子である。ビタミンC欠乏症の治療薬としてパプリカやレモンから抽出され,A.セント=ジェルジによって命名された (1936) 。その後,この結晶はヘスペリジンとルチンの混合体であることが判明し,さらにそのフラボン類でも同じ作用があることが見出されたので,現在では独立したビタミンとは考えられていない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

化学辞典 第2版 「ビタミンP」の解説

ビタミンP
ビタミンピー
vitamin P

[同義異語]ヘスペリジン

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「ビタミンP」の解説

ビタミンP

 →ビオフラボノイド

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android