ビタミンC(読み)ビタミンシー(その他表記)vitamin C

デジタル大辞泉 「ビタミンC」の意味・読み・例文・類語

ビタミン‐シー【ビタミンC】

水溶性ビタミンの一。新鮮な野菜果物緑茶などに含まれ、熱に弱く、すぐ分解してしまう。強い還元作用があり、体内酸化還元反応に関与する。欠乏すると壊血病を起こす。アスコルビン酸

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精選版 日本国語大辞典 「ビタミンC」の意味・読み・例文・類語

ビタミン‐シー【ビタミンC】

  1. 〘 名詞 〙 水溶性ビタミンの一つ。板状または針状結晶。レモン・唐辛子大根野菜類・果物・緑茶に含まれる。強い還元作用があり、酸化防止剤として、食品に、また分析用試薬などに用いられている。欠乏すると壊血病になる。アスコルビン酸。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビタミンC」の意味・わかりやすい解説

ビタミンC
ビタミンシー
vitamin C

アスコルビン酸ともいう。イギリスの J.ドルモンドがレモン汁中の壊血病に有効な物質を水溶性Cと命名 (1919) ,翌年ビタミンCと呼ぶことを提唱した。 A.セント=ジェルジはウシ副腎皮質から結晶を得て,アスコルビン酸と命名した (28) 。植物では新鮮な果実,野菜,緑茶など,動物では副腎に特に多く含まれる。ビタミンC欠乏症は壊血病といわれ,出血,歯や骨の発育不全,疲労,乳幼児貧血,発育障害などが特徴である。生後6ヵ月~1年ぐらいの人工栄養児にみられたときはメルレル=バロウ病といい,四肢骨端の痛みがはなはだしい。予防のため,乳幼児にはミルクのほかに果汁,野菜汁を飲ませる必要がある。かつては船員などに壊血病がみられたが,最近の日本ではみられない。ビタミンC剤は美容の目的で若い女性に愛用されているが,1日 15g以上を半月服用してシュウ酸結石や痛風様症状をきたした例があるので,ビタミンCの過剰摂取は好ましくない。

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食の医学館 「ビタミンC」の解説

びたみんしー【ビタミンC】

ビタミンCは免疫力の強化や抗酸化作用をはじめ、多彩な働きをもつ栄養素です。その1つがコラーゲンの生成。コラーゲンは皮膚や筋肉、骨、血管の細胞を結合する組織で、ビタミンCが欠乏すると肌の張りが失われ、簡単に出血するようになります。また、色素の沈着を防いでシミやソバカスを予防するなど、美容にもビタミンCは有効です。
 ビタミンCはタバコを吸ったり、精神的なストレスがかかると大量に消費されるので、該当する人は十分な補給が必要です。また、ビタミンCは水に溶けやすく、熱にも弱いため調理は手早く済ませましょう。
 可食部100g中に含まれるビタミンCの多い食品として、以下のものがあります。グァバ220mg、赤ピーマン170mg、芽キャベツ160mg、パセリ120mg、ブロッコリー120mg、ニガウリ76mg、キウイ69mg。成人1日あたりの推奨量は男女とも100mgです。

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「ビタミンC」の解説

ビタミンシー【ビタミンC】

水溶性ビタミンのひとつ。生体内の総たんぱく質の3割を占めるコラーゲンの合成を担い、丈夫な血管・骨・軟骨組織・皮膚などをつくるために不可欠なビタミン。野菜類、果実類、芋類などに多く含まれる。免疫力を高め、細菌やウイルスに対する抵抗力を強化する役割をもつほか、メラニンの生成を抑えて皮膚の色素沈着の防止、活性酸素の働きを抑える抗酸化作用、鉄分の吸収を助けて貧血の予防、動脈硬化症などの各種生活習慣病の予防、がん予防などに効果が期待できる。◇「アスコルビン酸」とも呼ぶ。

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化学辞典 第2版 「ビタミンC」の解説

ビタミンC
ビタミンシー
vitamin C

[同義異語]L-アスコルビン酸

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビタミンC」の意味・わかりやすい解説

ビタミンC
びたみんしー

ビタミン

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栄養・生化学辞典 「ビタミンC」の解説

ビタミンC

 →アスコルビン酸

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世界大百科事典(旧版)内のビタミンCの言及

【壊血病】より

…ビタミンCの欠乏によって起こる病気。成人の場合は生野菜の摂取不足,長い間の感染症,熱病のあと起こる。…

【ビタミン】より

…しかしその量は生体が必要とする量に及ばない。またビタミンC(アスコルビン酸)は多くの動物では体内でグルコースから生成されるが,ヒト,サル,モルモット,ゾウなどは生合成することができない。前者は必要量までを食物として摂取しなければならないし,後者も生成できない動物では外部から摂取しなければならない。…

※「ビタミンC」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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