《アクセル》(読み)あくせる

世界大百科事典(旧版)内の《アクセル》の言及

【象徴主義】より

…それは自然主義演劇の目指す〈人生の一断片〉(J.ジュリアン)という日常的現実の忠実な再現の対極に立ち,神話のもつ普遍的な象徴機能を体現した詩的言語と観念的物語による暗示的・寓意的な演劇である。ビリエ・ド・リラダンの《アクセルAxel》(1890)はその代表と見なされた。〈夢〉がこのような演劇の特権的な空間と考えられる限りにおいて,それはしばしば〈夢幻的な劇〉の相を帯び,その意味で,メーテルリンクの《マレーヌ姫》(1889)と《ペレアスとメリザンド》(1893)も,作者自身の説く〈いささかめしいた夢遊病者〉の生きる〈日常性のなかの悲劇性〉によって,象徴派に歓迎された。…

※「《アクセル》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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