日本大百科全書(ニッポニカ) 「アカイア同盟」の意味・わかりやすい解説
アカイア同盟
あかいあどうめい
古代ギリシアのペロポネソス半島北部アカイアAkhaïa地方に興った同盟。アカイアの12のポリス(都市国家)の古い連合体を受け継ぐものとして、前280年に成立した。同盟の長は初め2人、前255年以後は1人の将軍で、ほかにデミウルゴイdēmiūrgoiとよばれる10人の役人団、および、同盟総会、同盟評議会という二つの会議などがあり、加盟ポリスの市民は、各自が所属するポリスの市民権と同盟の市民権を二重に所有した。アカイア以外の地域のポリスの加盟をも認めて発展し、前191年以降はほとんどペロポネソス半島全域を覆う勢力となった。しかし、前146年ローマに敗れて解体させられ、以後は祭儀団体としてのみ存続した。
[清永昭次]
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