ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アクイレイア」の意味・わかりやすい解説
アクイレイア
Aquileia
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イタリア北東部、アドリア海北岸より約10キロメートル内陸に位置した古代都市。現在も同名の町があり、フリウリ・ベネチア・ジュリア自治州に所属する。紀元前181年に古代ローマが先住のケルト人を駆逐してラテン植民地を建設した。最初は軍事基地であったが、付近の金鉱の採掘などによって商工業の中心地としても発展した。とくに琥珀(こはく)貿易が有名であった。名称は、この地域を流れるアクィリス川に由来するといわれている。前90年自治都市に昇格し、アエミリア道、ポストゥミア道などの交通の接合点としても繁栄し、帝政末期にはベネチア・イストリア州の州都であった。しかし紀元後452年フン人の王アッティラの侵入を受け、住民はベネチア近海の環礁に逃れ、アクィレイアは寒村となった。司教は同地にとどまったが、568年ランゴバルド人の侵入の際にグラドに移った。多くの家屋、円形闘技場、墓碑などローマ時代の遺跡があるほか、313年のキリスト教公認の直後に建立され、1021~1031年に再建されたバジリカ式教会が現存している。
[秀村欣二]
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