アシュビー(英語表記)Eric

翻訳|Eric

大学事典 「アシュビー」の解説

アシュビー
Eric

イギリスの植物学者で,1950年代からマンチェスター大学ケンブリッジ大学等,イギリスの複数の大学運営に関わったのをきっかけに,旧植民地を含む諸外国での教育,研究に関する調査に携わるようになる。イギリスをはじめとするヨーロッパの教育モデルの移植に過ぎなかったアフリカの教育を,現地の社会経済発展の需要に適用させるべきとの持論もち,多くの著作を発表した。アフリカ,インドにおける社会文化的背景を分析し,高等教育の再検討を促した『Universities: British, Indian, African-A Study in the Ecology of Higher Education』(1966)や『African Universities and Western Tradition』(1964)はよく知られている。「アフリカの高等教育に関する王立委員会」の主査として1960年に発表した報告書は,英領アフリカにおける中等教育制度,教員教育制度の整備,複数の大学の新設や単科カレッジからの昇格に貢献したと言われる。とくにナイジェリアには自ら調査団の代表として赴き,当時の三つの州にそれぞれ大学を設立するよう提言するなど,独立後の高等教育制度の形成に大きな影響を与えた。
著者: 山田肖子

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「アシュビー」の意味・わかりやすい解説

アシュビー
Charles Robert Ashbee
生没年:1863-1942

イギリスの建築家,デザイナーアーツ・アンド・クラフツ・ムーブメントの推進者の一人。アイズルワースに生まれ,ケンブリッジで学んだ後,建築家ボドリーG.F.Bodley(1827-1907)の下で働く。1888年,ハンディクラフトギルドとそれに付属する学校を設立。ギルドで銀製品や家具などのデザインに当たる。ギルド解散後,建築に専念し自由な活動で内外に注目される一方,F.L.ライトの紹介にも努めた。また,ケルムスコット・プレスにならって,エセックスハウスプレスを設立した。
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