日本大百科全書(ニッポニカ) 「アメリカ領サモア」の意味・わかりやすい解説
アメリカ領サモア
あめりかりょうさもあ
American Samoa
南太平洋、サモア諸島のうち、西経171度以西のサモア(旧西サモア国)に対して、その東側にある島々をいう。東サモアEastern Samoaともいう。主島のツツイラTutuila島に首都パゴパゴがあり、以下、アウヌウAunuu島、タウTau島、オフOfu島、オロセガOlosega島、ローズRose島、スウェインズSwains島の7島からなり、タウ、オフ、オロセガの3島をマヌアManua諸島という。総面積197平方キロメートル、人口5万7291(2000)。その大部分がアメリカン・サモア人といわれる混血で、このほか、フィリピン人、韓国人、中国人などのアジア人と、アメリカ、ニュージーランド、オーストラリア人が住む。カカオ、バナナの栽培、マグロ漁業をはじめ、林業や酪農も行われる。1872年にアメリカ海軍の補給基地となったが、イギリス、ドイツなどと領有権争いが起こり、1889年のベルリンの会議で共同保護化、1899年西サモア(現、サモア)をドイツ領、東サモアをアメリカ領とした。
[大島襄二]