精選版 日本国語大辞典 「あられもない」の意味・読み・例文・類語

あられ‐も‐な・い

〘形口〙 あられもな・し 〘形ク〙 (「あられぬ」の「ぬ」に代わり、助詞「も」、形容詞「ない」が付いて一語化したもの) あり得べくもない、とんでもないの意。
① あるはずもない。ありえない。予想もできない。とんでもない。
※箚録(1706)「其間用に立ざる雑念、あられも無こと様々心にのり」
② そうあってはならない。ふさわしくない。似合わしくない。特に、女性態度やふるまいが、女性として適当でない場合などに多く用いる。
評判記難波鉦(1680)三「あられもないこと、たれがさういわんすぞ」
※浄瑠璃・平家女護島(1719)二「女の丸裸、〈略〉若布(わかめ)荒布(あらめ)あられもない裸身(はだかみ)に」

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デジタル大辞泉 「あられもない」の意味・読み・例文・類語

あられ‐も‐な・い

[形][文]あられもな・し[ク]《動詞「ある」の未然形に可能の助動詞「れる」が付いた「あられる」の名詞形「あられ」に、係助詞「も」、形容詞「ない」が付いてできた語。ありうべくもない、の意》
あるはずがない。考えられない。とんでもない。「―・い疑いをかけられる」
そうあってはならない。ふさわしくない。はしたない。特に、女性の態度や振る舞いについていう。「―・い寝姿
[類語]下品浅ましいさもしい卑しいはしたないしどけない下種下等低級低俗卑俗野卑低次元猥雑

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