さもしい(読み)サモシイ

デジタル大辞泉 「さもしい」の意味・読み・例文・類語

さもし・い

[形][文]さも・し[シク]
品性が下劣なさま。心根が卑しい。意地汚い。「―・い行為」「―・い根性
見苦しい。みすぼらしい
「めでたい市の始めに、何とあの様な―・い牛が一の杭につながるるものでござるぞ」〈虎寛狂・牛馬
[補説]托鉢たくはつ沙門さもんのみすぼらしいようすをいう「さもんしい」の変化した語という。
[派生]さもしげ[形動]さもしさ[名]
[類語]下品浅ましいはしたないあられもないしどけない下種下等低級低俗卑俗野卑低次元猥雑一時しのぎその場逃れその場しのぎ当座逃れ当座しのぎ一時逃れ糊塗弥縫びほう弥縫策泥縄場当たり一夜漬け付け焼き刃苦し紛れ間に合わせ有り合わせけちみみっちいいじましいせせこましい狡辛こすから卑しいせこい陋劣ろうれつ低劣卑怯ひきょう狭量小量けつの穴が小さい貧乏臭い貧乏たらしい吝嗇りんしょくしみったれしわい渋いしょっぱい細かいけちけちけち臭い世知辛いこすい安っぽい安手ちゃちみすぼらしいぼろい貧相貧弱むさくるしい所帯染みる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「さもしい」の意味・読み・例文・類語

さもし・い

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]さも〘 形容詞シク活用 〙
  2. 態度様子などがみすぼらしい。また、身分地位が低く、いやしい。貧しい。見苦しい。〔天正本節用集(1590)〕
    1. [初出の実例]「初枕の夜も何のつくろひなしに、首尾調(ととの)ひけるを、さもしくおもひしが」(出典浮世草子好色一代女(1686)四)
  3. 心が卑しい。品性が下劣である。あさましい。
    1. [初出の実例]「源平たがひにたうがらし味噌〈松意〉 さもしやなかたがたは皆やっこ風〈正友〉」(出典:俳諧・談林十百韻(1675)上)

さもしいの派生語

さもし‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

さもしいの派生語

さもし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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