イソプレット

改訂新版 世界大百科事典 「イソプレット」の意味・わかりやすい解説

イソプレット

英語のアイソプレスisoplethをドイツ語的に読んだもので,縦横に空間軸,または時間軸をとり,その面にある量の値の等しい点をむすんだ線のことである。気象学でいえば,天気図なども広い意味ではイソプレットであるが,ふつうは,一方に時間軸をとり,他に南北東西,鉛直方向といった空間軸をとり,気圧とか気温などの量の等しい線を引いた図をさす。移動の状況とか,周期性などの模様が,見やすいという利点がある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「イソプレット」の意味・わかりやすい解説

イソプレット
いそぷれっと
isopleth

二つの変数関数等値線気象学、気候学でよく用いられる。たとえば横軸を時間軸とし、縦軸高度経度緯度などの空間的尺度を刻んだ座標系に、観測された気象要素を記入し、その等値線を引くと、その空間軸を通過する大気擾乱(じょうらん)(高気圧低気圧前線など)の構造がわかる。英語読みはアイソプレスだが、日本の気象関係者はドイツ語読みIsoplethe(ドイツ語)に近い呼び方をすることが多い。

[倉嶋 厚]

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百科事典マイペディア 「イソプレット」の意味・わかりやすい解説

イソプレット

等値線を描いた図のことだが,気象のほうでは縦軸に特定子午線,横軸に時間軸をとり,その特定子午線上の天気の時間変動を知るために用いるものをイソプレットと呼ぶ。週間予報等に用いる。

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