イロイロ(読み)いろいろ(英語表記)Iloilo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イロイロ」の意味・わかりやすい解説

イロイロ
Iloilo

フィリピン,ビサヤ諸島西部,パナイ島南東部の港湾都市。イロイロ州の州都。イロイロ海峡に注ぐハロ川の河口にある。沖合いのギマラス島に守られた良港をもち,古くから西ビサヤ地域の商業中心地であった。 1855年に貿易港となり,ネグロス島に人工港が建設されるまでは,砂糖の輸出港として繁栄した。州の農漁業地帯や,鉄道で結ばれるカピス州を後背地として,米をはじめ農産物,海産物船積みでにぎわう。また,毎年ネグロス島のサトウキビ農園へ渡る多数の出稼ぎ労働者が集る。市街地は 99年の大火後再建されたが,スペインの影響をとどめている。ヒリガイノン語の文化の中心地でもあって,セントラル・フィリピン大学 (1905) ,サン・アウグスティン大学 (04) などがある。絹のフシ織,パイナップル繊維のピニャ織を産する。人口 31万 1000 (1990推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「イロイロ」の意味・わかりやすい解説

イロイロ
いろいろ
Iloilo

フィリピン中央部にあるパナイ島の港市。人口36万5820(2000)。イロイロ州の州都。スペイン植民地時代から西ビサヤ地方の中心として栄えた。航空海運要衝の一つで、ギマラス島に守られた港は、パナイ島のみならずネグロス島の砂糖の積出し港として知られる。後背平野は国内有数の米作地で、製糖工場も多い。伝統的織物業も残されている。住民はヒリガイノン(イロンゴ)語を話す。

高橋 彰]

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