ウェッセル(読み)うぇっせる(その他表記)Johan Herman Wessel

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウェッセル」の意味・わかりやすい解説

ウェッセル
うぇっせる
Johan Herman Wessel
(1742―1785)

ノルウェーの詩人。デンマークのコペンハーゲン大学に学び、その地でおもに生活し、鋭い風刺をもつ散文『地主、犬殺し、鍛冶(かじ)屋およびパン屋』や、気のきいた風刺喜劇『靴下なしの恋愛』(1772)で文名をあげた。当時まだデンマークの統治下にあった祖国の復興を念願し、まずコペンハーゲンに「ノルウェー協会」を設立、初めは友人らとノルウェー文化の振興を語り合うだけの文化運動だったが、しだいにそれが祖国独立を求める気運を呼び起こし、後の独立の先駆をなした。概して寡作だったが、人間の愚かさをえぐるきびきびした筆致、厳しい批判精神は、いまも国民をひきつけている。詩もかなり残っている。

[山室 静]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウェッセル」の意味・わかりやすい解説

ウェッセル
Wessel, Johann

[生]1419. フローニンゲン
[没]1489.10.4. フローニンゲン
オランダの神学者。別名ガンスフォルト。デーフェンテルの共同生活兄弟団で学び,ハイデルベルク大学およびパリ大学で教えた。トミスト (→トミズム ) として出発し,アウグスチヌス主義へと転向し,それにオッカムの唯名論を加え,さらに唯名論と神秘主義との結合をはかった。通常,宗教改革の先駆者とされており,当時の教皇や教会の権威に対する彼の姿勢は,後年ルターの共感を得るところとなった。著書『瞑想の段階』 Scala Meditationisは,ルターによって編集,刊行された。

ウェッセル
Wessel, Johan Herman

[生]1742.10.6. ベストビー, ヨンスルード
[没]1785.12.29. コペンハーゲン
ノルウェー生れのデンマークの作家。コペンハーゲン大学を出て,長らく教職についた。当時デンマーク治下にあったノルウェー人の自覚を促すため,古い祖国の文化を慕う同志とともに「ノルウェー協会」を設立 (1772) ,指導的役割を果した。貧困のうちに生涯をおくり作品は多くないが,代表作『靴下なしの恋』 Kierlighed uden Strømper (72) は機知とユーモアに富む悲喜劇。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

アジア諸国の友好と平和促進とを目的としたスポーツ大会。第1回は1951年にインドで開催。原則としてオリンピックの中間年に行われる。主催はアジア‐オリンピック評議会。→アジア冬季競技大会...

アジア競技大会の用語解説を読む