日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウォリス」の意味・わかりやすい解説
ウォリス
うぉりす
John Wallis
(1616―1703)
イギリスの数学者。オックスフォード大学幾何学教授。カバリエリの幾何学的求積法(「不可分者」による発見的方法)を数値解析的手法で記号代数的発見法に整理し、xp(p>-1)やxの多項式の定積分に相当する公式を導き、円積問題でも、
に相当する考察を経て、無限積表示(ウォリスの公式)
を得た。これは、既知の数値表のなかに隠された真理を、暗号解読のような方法で推測した結果で(彼は若年のころピューリタン革命で議会派に属し、暗号解読に従事した)、その手法は青年ニュートンを刺激して、流率法の骨子たる二項定理の発見を促した。
[村田 全]
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