日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウラノフェン」の意味・わかりやすい解説
ウラノフェン
うらのふぇん
uranophane
ネソ珪(けい)酸塩鉱物の一つ。針状、毛状あるいは皮膜状結晶をなす。まれに正方柱に近い柱状結晶をなすものもある。ウランの鉱石となる。花崗(かこう)岩質ペグマタイト中に閃(せん)ウラン鉱などの二次鉱物として産するほか、含ウラン金属鉱脈中に、また堆積(たいせき)岩中に二次鉱物として産する。世界中に産地が多いが、とくにコンゴ民主共和国(旧ザイール)、ドイツ、カナダ、アメリカなどに多産する。日本では福島県川俣(かわまた)町水晶山、岐阜県土岐(とき)市定林寺(じょうりんじ)などで発見されている。名称は、ウランと、現れるという意味のギリシア語のフェンとを合成してできた。
[松原 聰]
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