エジリン普通輝石(読み)えじりんふつうきせき(その他表記)aegirine-augite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エジリン普通輝石」の意味・わかりやすい解説

エジリン普通輝石
えじりんふつうきせき
aegirine-augite

単斜輝石の一つで、安山岩中の捕獲岩、アルカリ火山岩石英片岩などの副成分鉱物として産する。また安山岩中に脈状あるいは小塊状をなして産することもある。普通輝石一部を交代することがよくみられる。化学組成エジリン輝石や普通輝石と連続しているが、両者と比較して、肉眼で見ることのできる単結晶がきわめて少ないのが特徴である。化学組成および光学的性質がエジリン輝石と普通輝石との中間であるために、この名称を用いる。

松原 聰]


エジリン普通輝石(データノート)
えじりんふつうきせきでーたのーと

エジリン普通輝石
 英名    aegirine-augite
 化学式   (Ca,Na)(Mg,Fe2+,Fe3+,Al)Si2O6
        [Na(Fe3+,Al)Si2O620-80
         Fe3+>Al
 少量成分  Ti,Mn
 結晶系   単斜
 硬度    6.5
 比重    3.4
 色     暗灰緑
 光沢    ガラス
 条痕    帯緑白
 劈開    二方向に完全
       (「劈開」の項目を参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android