エリオン沸石(読み)えりおんふっせき(その他表記)erionite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エリオン沸石」の意味・わかりやすい解説

エリオン沸石
えりおんふっせき
erionite

羊毛状あるいは細柱状結晶が放射状に集合する、沸石グループの鉱物玄武岩や玄武岩質凝灰岩中に種々の沸石とともに産したり、変質流紋岩中にたんぱく石(オパール)などを伴って産する。またケイ酸分に富む凝灰岩を源岩とする沸石岩の主要構成鉱物として産することもある。酸に容易に溶け、ゼラチン状物質を残さない。名称は、この鉱物の外観から、羊毛を意味するギリシア語に由来する。

松原 聰]


エリオン沸石(データノート)
えりおんふっせきでーたのーと

エリオン沸石
 英名    erionite
 化学式   (Ca0.5,Na,K)9Al9Si27O72・28H2O
 少量成分  Mg
 結晶系   六方
 硬度    3.5~4
 比重    2.0~2.1
 色     白
 光沢    絹糸
 条痕    白,灰
 劈開    一方向に明瞭
       (「劈開」の項目参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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