エリティス(読み)えりてぃす(英語表記)Odysseus Elytis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エリティス」の意味・わかりやすい解説

エリティス
Elytis, Odysseus

[生]1911.11.2. クレタ島イラクリオン
[没]1996.3.18. アテネ
ギリシア詩人。本名 Odysseus Alepoudellis。シュルレアリスムの影響を受け,自然と青春,海と太陽への回帰を歌う。第2次世界大戦ではアルバニア戦線に加わり,その経験がのちの作品に深みと厳粛さを与えた。『方向』 Prosanatolismoi (1940) ,『第一の太陽』 Ilios o protos (43) ,『価値がある』 Axion esti (60) などの詩集がある。 1979年ノーベル文学賞を受けた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エリティス」の意味・わかりやすい解説

エリティス
えりてぃす
Odysseus Elytis
(1911―1996)

ギリシアの詩人。本名Alepoudelis。クレタ島出身。初期の詩集『方向』(1939)と『第一の太陽』(1943)によってシュルレアリスムの詩人として名声を得た。第二次世界大戦中の体験が、『アルバニアで倒れた少尉に捧(ささ)げる英雄的哀悼の歌』(1945)となった。長い沈黙ののち、『天空への六つと一つの呵責(かしゃく)』(1960)で内省的世界を示した。1979年、ノーベル文学賞を受賞した。

森安達也

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