ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カイウス」の意味・わかりやすい解説
カイウス
Caius, John
[没]1573.7.29. ロンドン
イギリスの内科医,人道主義者。 Kees,Keys,Kay,Kayeなど多くの名前をもち,現地では一般にキーズと呼ばれている。ケンブリッジ大学卒業後,1539年イタリア,パドバで,当時の解剖学第一人者 A.ベサリウスに学んだ。帰国後,王立医師会長をつとめ,57年,ケンブリッジ大学の古いカレッジ,ゴンビルホールの規模を広げ,ゴンビル・カイウス (またはキーズ) ・カレッジを創設して,のちにその教授となった。多くの著述を残したが,ことに 1485~1578年の間に6回流行し,しばしば死にいたった多汗症 (英国発汗病) に関する著書"A Boke or Counseill against the Disease commonly called the Sweate,or Sweatyng Sicknesse" (1552) は文献的価値が高い。
カイウス
Caius
[没]296.4.22?. ローマ
ダルマチア出身とされる第28代教皇(在位 283~296)。聖人。ガイウス Gaiusとも呼ばれる。ローマ皇帝ディオクレチアヌス(在位 284~305)の親族とみられ,キリスト教が実質的に容認されていたディオクレチアヌスの治世に教皇の座についていた。それにもかかわらず,最後の 8年間は,カタコンベ(地下墓地)に隠れて宗教活動を行なったといわれる。カイウスの墓碑銘は聖カリクスツスの墓地から発見されている。祝日は 4月22日。
カイウス
Caius
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