カイテル(読み)かいてる(英語表記)Wilhelm Keitel

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カイテル」の意味・わかりやすい解説

カイテル
かいてる
Wilhelm Keitel
(1882―1946)

ドイツの軍人元帥ハルツ山地のヘルムシュローデ生まれ。1901年士官候補生として入隊。第一次世界大戦には大尉として従軍敗戦後も軍にとどまり、主として部隊編成を担当、1935年国防省軍務局長。1938年ブロンベルクWerner von Blomberg(1878―1946)国防相、フリッチュWerner Freiherr von Fritsch(1880―1939)陸軍司令官の失脚後、新設の国防軍最高司令部(OKW)長官に抜擢され、以来敗戦までヒトラー側近として戦争指導を補佐した。1945年5月8日ドイツの降伏に際して国防軍を代表して署名ニュルンベルク裁判絞首刑判決受け、1946年10月16日処刑された。

[藤村瞬一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カイテル」の意味・わかりやすい解説

カイテル
Keitel, Wilhelm

[生]1882.9.22. ヘルムシェヘロデ
[没]1946.10.16. ニュルンベルク
ドイツの陸軍軍人,元帥。 1935年国防相に相当する官につき,38年ヒトラーが創設したドイツ国防軍最高司令部 OKW総司令官に任命された。 40年6月フランスの降伏条件を命令した。第2次世界大戦後,戦時国際法侵犯の罪により,ニュルンベルク裁判で死刑の判決を受け,執行された。ヒトラーの最も忠誠で信頼された将軍と目されていた。

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