ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カルカソンヌ」の意味・わかりやすい解説
カルカソンヌ
Carcassonne
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フランス南部、オード県の県都。カルカッソンヌともいう。人口4万3950(1999)。ローマ時代に軍事基地として建設された古い町で、この地域の観光の中心地。シテとよばれる古い町と下町とが、オード川を挟んで立地する。右岸の丘の上にある古い町は、約60の塔をもつ12~13世紀建設の城壁に囲まれ、典型的な中世都市の姿をいまにとどめている。1997年には「歴史的城塞(じょうさい)都市カルカソンヌ」として世界遺産の文化遺産に登録されている(世界文化遺産)。城壁の基部には西ゴート時代のものも残るが、これは19世紀に修復された。シテのサン・ナザレ聖堂はロマネスク・ゴシック式建築として有名である。また対岸の下町は13世紀のルイ9世の時代に建てられた。工業はあまり発達していないが、毛織物、皮革製品、ワインを産する。
[青木伸好]
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