改訂新版 世界大百科事典 「ガヤー」の意味・わかりやすい解説
ガヤー
Gayā
インド北東部,ビハール州中部の宗教都市。人口38万3197(2001)。チョタ・ナーグプル高原の麓に位置する。米,小麦,サトウキビを集散し,絹織物,金属加工,巡礼者用のみやげ物製造などの軽工業が立地。英領時代に建設された新市(シャヘーブガンジ)と旧市からなり,旧市にあるビシュヌ神をまつるビシュヌ・パド(同神の足跡の意)寺院は仏足石をもつ仏教寺院跡に建てられたもので,ヒンドゥー教の重要な巡礼地である。仏教の中心地であったが,2~4世紀にヒンドゥー教に取って代わられた。9~12世紀にはワーラーナシーと並ぶヒンドゥー教の巡礼地であったといわれる。南10kmのブッダガヤーと区別してブラフマ・ガヤーと呼ぶ。
執筆者:応地 利明
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報